大江健三郎レクチャー
池袋のジュンク堂で、大江健三郎のレクチャー。限定60人ということで、非常に近いところで話が聞けてよかった。
主に、ダンテの『神曲』を、大江さんが好きな箇所を中心にひもといていく。超古典、私は手に取ったこともない。しかし、会場に来ていた人は、うなずきながら熱心にメモをとっている。もしかして場違い?最初はどうなることかと思ったが、話がとてもおもしろく、読んでみたい気持ちになった。新しい本との出合いは、いろいろな所に転がっているものだ。
以下は、私のメモ。(私のアンテナにひっかかったところだけ。記憶なので正確ではない。)
『神曲-地獄篇』26歌
その他
- ウイリアム・ブレイク
- 第3の場所
- 神曲を読むなら、寿岳文章訳(集英社)を薦める。注釈がよい。ただし、自分は山川 丙三郎訳を読むとのこと。
- 研究書、シングルトン
- 広中平祐の話を聞いて、円と直線の接点からダンテを思い出した。
- 「一生の間持っていたい古典との出会い 一度離れても、時が経って戻ってくる」
高校生時に、オデュッセイアのガーターが何か分からなくて国語の先生に尋ねたら、スカートをめくって見せてくれたというエピソードも。
最初と最後に、「若い時に本を読むことで通じた友人は一生の友人」との言葉が印象的だった。大江さんにとっては、伊丹十三だったのだろう。
先日、新刊が出たためにサイン会があった。そのためにレクチャーの時間が短くなっているような気がする。でも、サインしてもらったからいいかな。
今日のレクチャーは6回目で次回が最終なのだけれども、一度当選した人はだめらしい。残念。でも、会場は書架と接しているので、会場に入らなくても聞くことはでき…
- 作者: 大江健三郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2006/11
- メディア: 単行本
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